2019/3/28に米国債の逆イールドが発生しました。 今回は日本から遠いアメリカでの出来事で日本の不動産価格が下がる可能性があるというお話です。あくまでも可能性の話ですが、知らないよりも知っておいたほうが、リスク管理には役立つでしょう。
1. 米国債の逆イールドとは
まず、国の金融政策として、不景気のときは金利を下げ、好景気の時は金利をあげますね。(今回は金融政策や国債については詳しく触れません)
金利が下がると1年国債より10年国債のほうが人気になり、だんだんと10年国債の価格が上がり、金利が下がっていきます。そして短期国債の金利よりも長期国債の金利のほうが低くなっている状態を米国債の逆イールドと言います。
ちょっと難しい話ですよね。 この辺りは普段から金融政策や金利について勉強している方でないと難しいと思いますが、興味があればこの機に勉強してみましょう。
2. 米国債逆イールド発生により、不況になる?
米国債の逆イールドが発生するということは、投資家が金融政策として利下げ(米国の場合はFRBが決定)、つまり不況になることを先読みしているとも言えます。こちらのグラフをご覧ください。
ちょうど米国債の逆イールドが発生した2回で、ITバブルの終了、リーマンショックが起きています。 当然ながら株価も大きく下がり、不況になります。 1989年ごろの逆イールド発生時には相関はなかったので必ず起きるとは言えませんが、不況の兆しと言えます。
米国債に続きカナダの国債でも逆イールドが発生しました(2019年3月30時点)
3. 日本の不動産価格への影響
理由はどうあれ、米国が不況になると、日本の不動産価格は下落傾向にあります。 理由は2つあります。 1.米国からの不動産融資の縮小 外資系金融機関は投資商品として日本の不動産も取り扱っています。 そのため不況になると不良債権となるのを恐れ、融資が控えられる可能性がたかくなります。 2.輸出の売り上げ低下 米国に多く輸出している特に自動車、家電メーカーは米国が不況になると売り上げが低下します。 その結果、日本国内の従業員の報酬低下に繋がり不動産投資にまわすお金も少なくなります。
このように不況が日本にまで影響するのです。