不動産投資を行い、ある程度家賃収入が見込めるようになって、収益化させられればお金に困ることは少なくなると言えますね。ただ、人間として幸せになれるかどうかはまた別の話と言えるかもしれません。今回は、そもそも不動産投資を中心に、収益を上げて暮らしていくことは幸せなのかどうかについて、ご紹介させていただきます。普段触れないような人生の幸せと不動産投資の関係について、今後の不動産投資の動向も踏まえてお話させていただければと思います。
1. 家賃収入が中心になるとどういうライフスタイルになるか?
まず、不動産投資が成功したとして、家賃収入が中心のライフスタイルになった場合をみてみましょう。
自分でスケジュールを管理して仕事が出来る
まず、自分が投資している不動産の大家さんとして活動出来れば、基本的に好きな時間で業務を行えるようになります。大家さんの仕事は主に以下のようになっています。
➀入居者の管理
➁物件の管理
➂資金の管理
では、1つ1つみてみましょう。
➀については、入居者の募集から始まり、退去するその日までの業務全般を指します。具体的には、入居者の募集、入居希望者の審査、契約更新手続き、クレーム対応、退去の立ち会いなどとなっており、多岐に渡る業務が存在しています。
又、➁については、物件のメンテナンスを指しています。具体的には、リフォームや新設備の導入、物件共有部、空室の部屋の清掃、防犯性の向上などとなっています。
最後に、➂については、賃貸経営における資金の管理を指しています。具体的には、家賃の徴収、家賃の延滞及び滞納分の催促、修繕費の積み立て、確定申告の準備、税金や保険料、代行料、清掃料などの支払いとなっています。
これらのように、大家さんの仕事は、多岐に渡っています。その為、不動産管理会社や仲介会社に管理業務や仲介業務を委託することで、自身が行う業務を明確化させることが出来れば、賃貸経営はうまく行くと言えますね。
又、この不動産投資の仕組みを構築することが出来れば、自己のスケジュール管理に則って大家さんの業務を行えるようになります。つまり、自分で業務をコントロールして、生活が出来るようになります。
物件探しの趣味が仕事になる
不動産投資の最大のリスクは、空室リスクをいかに減らすことが出来るかだと言えます。その為、空いた時間を活用して、需要が高くなりそうなエリアの情報収集をしたり、実際に足を運んでみたりと、不動産投資をよりよくする活動に時間を割くことが出来るようになります。もし、こういった物件情報をまめにチェックするのが趣味という方がいれば、趣味の時間が仕事の時間に直結するようになると言えます。
この活動を通して、今後の需要が見込め、利回りも良い物件を見つけることが出来れば、さらに不動産投資もよりよくなっていくものと言えますね。
オフピークな行動が出来る
不動産投資にある程度の安定性が担保できたと判断したら、オフの時間は好きな事に時間を費やすことが出来るようになります。例えば、海外旅行に出かけたり、著名人の公演活動に参加したり、子供の世話をしたり、くつろいだりと有意義な時間を使うことが出来るようになると言えます。つまり、時間の使い方が圧倒的に自由になると言えます。
これまでみてきました通り、家賃収入が中心のライフスタイルを確立させることが出来れば、自分の裁量で業務をコントロールでき、空き時間を捻出することが出来れば、さらに不動産投資の情報を集めたり、有意義な時間を過ごせるようになったりと、快適なライフスタイルを過ごせるようになります。
では、次に、家賃収入で生活が出来るようになると、心理面でどのような作用をもたらすのかについてみてみましょう。
ストレスが減少する
ストレスは日常、生活していれば必ず感じる感情だと言えます。会社員であれば、人間関係や仕事上でのプレッシャーなどで、ストレスを過大に抱えてしまう可能性も考えられます。例えば、パワハラ、モラハラ、セクハラなど、各ハラスメント行為の被害に遭う可能性があらゆる年代で考えられ、ストレス社会といわれて久しいのが現代の日本だと言えそうです。又、会社員であれば、組織においてうまく立ち回れない場合、足の引っ張り合いやミスの押し付け合いなどに巻き込まれやすくなり、怒られる標的にされる可能性も考えられます。このように、組織としてうまく立ち回れない方にとっては、会社員という職業は通常よりもストレスを過大に抱えることとなってしまいます。
この為、もし不動産投資で成功し、家賃収入で生活が出来るようになれば、あくまでも自分で仕事をコントロールできるので、先述の会社員の場合に比べれば、ストレスをあまり感じることなく生活できるようになると言えるでしょう。特に誰かに怒られやすい人にとっては、自分で賃貸経営を上手にコントロールできれば、全く組織としての立ち振る舞いを必要とされることもないので、ストレスを大幅に減少させることが出来るでしょう。その為、不動産投資で生活できるようになれば、ストレスが減少すると言えます。
ストレスがないわけではない
注意したいのは、不動産投資で成功したとしても、ストレスが全くないというわけではないということです。例えば、空室リスクを抱えながらの賃貸経営となるので、現在需要が高い地域であっても、今後の状況によっては、需要がなくなっていってしまい、空室が多くなってしまうことも十分に推測できます。又、入居者を確保できたとしても、家賃滞納などのトラブル対応がストレスになりうる可能性も考えられ、全くストレスがないというわけではないと思っていただいた方が良いでしょう。
では、これら不動産投資のライフスタイルやストレスに関する特徴を踏まえた上で、お金さえあれば、幸せになれるのかどうかについて考えてみましょう。
そもそも幸せとはどういうもの?
まず幸せとはなんでしょうか?これは、各人によって違う見解になると言えるので、明確な答えはありません。しかし、見解を述べるとすれば、幸せはいつも感じるものではないと言えるのではないでしょうか。例えば、いつも忙しい日常の中で、たまに海外に旅行にいったとします。その観光地で見たこともない景色や人たちと触れ合えて幸せを感じたりするかと思います。その幸せを感じつつ、またいつもの日常を過ごすサイクルに戻っていくのではないでしょうか。
このように、幸せとは、普段感じにくい性質を持っており、たまに感じる程度で、非日常の世界を体験すると得られることが多いと言えるのかもしれません。
お金以外の幸せは存在する
その為、例えお金をたくさんもっていたとしても、幸せかどうかはまた別問題と言えるのではないでしょうか。例えば、貧乏だったとしても、その生活に慣れており、たまに幸せを感じることが出来たなら、お金に左右されない価値観で日常を過ごせていると言えます。これらの示すことは、お金があるということが幸せには直結しないということを示していると言えますね。
お金があると心の余裕が生まれる
しかしながら、老後2,000万円問題がメディアで話題になるなど、お金にまつわるテーマは近年、誰しもが注目しているのは事実だと言えます。この為、将来のお金による心配によって、心の余裕が失われていき、これまで幸せと思っていたことに気づけない状態になってしまう可能性も考えられます。つまり、お金があれば、こういったお金にまつわる心配事を解消させることが出来、心の健康を保てる作用があると言えます。心の余裕さえあれば、幸せも感じやすくなり、いつまでも心の健康を保って生活が出来るようになると言えるのではないでしょうか。
まとめますと、お金は幸せには直結しませんが、精神面での関連性は否定できないと言えますね。その為、不動産投資で賃貸経営を成功させることが出来れば、心の健康を保て、幸せをたまに感じながら、生活することが出来る可能性が高くなると言えます。
では、お金と幸せの関係性について理解した上で、今後の不動産投資の動向をみてみましょう。
地価の変動に伴う物件価格の変動
地価価格は、毎年9月に発表されますが、2020年度の3大都市圏(東京・大阪・名古屋)の基準地価は、▲0.3%となっており、8年ぶりの減少となっています。又、東京圏でも、▲0.2%となっており、軒並み首都圏の地価が下落しています。これは、コロナウイルスにより、休業や廃業及び倒産した企業や、テレワークの推進により、地方へ移住し始めている人が出始めていることを示唆していると推測できます。その為、首都圏の地価の変動がこれまでにない動きをするものと考えられ、地価の変動に伴う物件価格の変動も起こりうると言えます。その為、今後の不動産投資においては、需要ニーズの深堀が必須となってきていると言えるのではないでしょうか。
人口減の時代による空室リスク
総務省が2020年1月に発表した日本の人口動態調査によると、現在の総人口は1憶2,713万8,033人となっており、前年から日本人に限ると、50万5,046人減となっています。これは、1968年の現業の調査以来、過去最大の下げ幅となっており、いよいよ人口減の問題が本格的になっていくものと推測できます。その為、この人口減という要因に付随して、需要ニーズも変化及び減少していくものと推測でき、この点においても需要ニーズの深堀が必須となってきていると言えるのではないでしょうか。
これらの要因から、これまで安定的に賃貸経営が成立していたとしても、今後の需要ニーズの変化によって、空室リスクが場合によっては十分考えられる状況になってきていると推測出来ます。その為、不動産投資自体を好きになって、その仕事をすることに幸せを感じることが出来るレベルまで落とし込んで、大家さんとして不動産投資をすることが出来れば、今後の状況にも対応しつつ、幸せを感じることが出来る可能性が高くなると言えますね。
これまでみてきましたように、不動産投資に関して、空室リスクを回避し、賃貸経営を安定的に行えるようになれば、お金に心配なく生活が出来るようになるので、幸せを感じやすくなると言えますね。又、今後の変化を考慮して、不動産投資自体を好きになることが出来れば、今後の需要ニーズの変化にも対応しつつ、かつ幸せを感じながら生活できると言えるのかもしれません。