何かを学ぶ方法と言えば、現代では書籍、セミナー、DVD、YOUTUBE、個別相談など色々ありますが、学生の内から「マンション経営がしたい!」とお考えの方であればマンション経営が学べる大学に進学したいと思うのではないでしょうか?
ただ、「マンション経営学部」なるものは聞いたことがありませんし、大学で学べるのか疑問に感じる方も多いかと思われます。
そこで今回大学でマンション経営が学べるのか調査してみましたのでご参考にして頂けると幸いです。
1.マンション経営学部は存在しないが「不動産学部」はある。
2.不動産学部で学べること
3.大学でマンション経営を学ぶことのメリット・デメリット
4.マンション経営はどこで学ぶべきか
1. マンション経営学部は存在しないが「不動産学部」はある。
まず結論ですが、マンション経営学部は2019年時点では存在しませんでした。また、マンション経営を学ぶことを目的とした学部も存在しませんでした。
ただし、一番内容の近い学部として千葉県にある明海大学の不動産学部がありましたでのご紹介させて頂きます。
明海大学公式サイト
https://meikai-re.jp/
不動産学部の概要を一部抜粋して記載いたします。
参照:https://meikai-re.jp/gakubu/
学問の定義として「資産形成をはかる」という文言もありますが、「自然・土地・建物と人間との関わり」を解明していくことを目的とした学部であり、マンション経営に特化しているという訳ではありません。
4年間かけて不動産に関することを様々な視点から総合的に学ぶイメージとなります。
学部生だけでなく、一般市民向けのマイホーム講習会なども定期的に開催しているので、一度参加してみると大学の雰囲気もわかっていいかもしれません。
詳しくはニュース欄に最新情報が載っています。
https://meikai-re.jp/oldnews/
マンション経営を不動産ではなく「投資」という側面から考えると経営学部が思い当りますが、不動産に特化した経営学部はないため、
直接的にマンション経営を学ぶことはできません。
ちなみに「投資 学部」というワードで調べてみると以下3つのサイトが出てきますが、いずれも法律で定められた大学ではなく、会社もしくは情報ポータルサイトとなります。
そのため単位や学位の授与といった概念はありません。
マンション経営大学
https://mansionkeiei.jp
こころざし学園ファイナンス学部
https://www.kokorozashi-gakuen.com/line_up02
100年大学投資はじめて学部
https://100univ.com/
法律で定められた大学ではないものの「大学」という名前を使う企業も増えていますので、間違えないようにしましょう。企業の場合は最終的には利益を出すことが目的のため、「大学」という名前を使い集客をし自社のマンションを購入するように誘導したり、広告費をもらってマンションの宣伝をするという可能性が高いです。総合的に見て、条件の悪いマンションを購入しないように購入の際は自分の判断をするようにしましょう。
2. 不動産学部で学べること
マンション経営を学べる学部として一番内容の近い明海大学不動産学部で実際に何が学べるのかご紹介します。
基本的には情報がかなりオープンになっているので具体的にイメージはしやすくなっています。
■授業内容
まずどういった授業があるかですが、このようにサイトで公開されています。
それぞれにリンクが貼られており、クリックすると各講義ごとのテーマまで公開されていますので具体的にイメージしやすいかと思います。
参照:https://meikai-re.jp/shiryo/
不動産だけに限らず、マクロ経済や都市計画などの授業もあり総合的に不動産について学べることが分かります。
■教員陣
教員のプロフィールもサイトトップページに一人ずつ詳しく公開されています。
中には不動産ファイナンスや不動産取引に詳しい教員の方もいるのでマンション経営に関することも学びやすいと思われます。
■大学発信のコラム
大学が不動産学部の魅力をコラムという形で情報発信しています。
2019年の更新はまだありませんが、記事数もある程度ありますので参考になるかと思います。
https://www.lvnmatch.com/magazine/article/column/meikaidaigaku/
■オープンキャンパス
オープンキャンパスは例年7~10月に月1回ほど開催されているようなので、直接見学も可能なようです。
特設サイトに開催日が公開されております。
https://meikai-ryokufu-project.jp/
3. 大学でマンション経営を学ぶことのメリット・デメリット
まず大学に行かれる方の定義ですが、最近では高校卒業してすぐではなく、社会人になってから仕事をしながら大学に通ったり、
仕事を休職して大学に通われる社会人の方も増えてきましたのでそういった方も含めて大学生とさせて頂きます。
それではメリット・デメリットを書かせて頂きます。
■メリット
・4年間かけてじっくり学べる
社会人になると仕事が生活の中心になり、土日も人付き合いや子どもの世話などがあり自分の時間が少なくなってしまう方が多いので現状です。
そのため何かを学びたいと思ったときに、短い時間で効率的にやる必要があります。
それに比べ大学生の場合は仕事に囚われずに学ぶことができるので、多くの時間をかけてより広く深く学ぶことができます。
これが一番のメリットです。
社会人の合間に勉強した人よりも4年間大学で学んだ人のほうが知識が豊富なのは明らかでしょう。
・学びのコミュニティーがある
学生の場合は同じことを学ぶクラスメイトと長い間過ごすことなるので、一人では知り得なかったことを情報共有しあえるというメリットがあります。
社会人の場合は社外のコミュニティーを持つことは簡単ではないため、これも大きなメリットでしょう。
コミュニティーがあることによって独りよがりな情報に頼らずに俯瞰的な視点を持ちやすくなります。
より専門的な知識に関しても教員にすぐに聞けるというメリットもあります。
・マンション経営をすることを見越して就職先を決めれる(新卒の場合)
新卒採用枠を使って、ある程度自分の意思で業界や職種を選べるので、不動産業界で働きながら学ぼうと考えて不動産業界に絞ることもできますし、
まずは投資するためのお金を稼ごうと考えて稼ぎやすい仕事に就くこともできます。
もちろん選考はありますが、実績を見られる中途採用に比べ新卒の場合は選択肢が多いというメリットがあります。
■デメリット
・投資資金が溜まりにくい
実際にマンション経営について学んでいくと実際に経営を始めたくなるものですが、学生の内は住宅ローン・投資用ローンもほぼ通らないため
マンション経営を始めることができません。
知識はどんどん溜まるものの、経験値が溜まらないということになります。
百聞は一見にしかず、ということでやはり実際に自分のお金を使って、マンション経営を始めないと分からないことも多々あります。
実際に不動産投資で成功している方の中で大学生の内から学んでいた方は少数派で
実践を積んで成功も失敗も身に染みて感じながら成長している方のほうが多数派です。
長期視点で考えることができる方はいいですが、せっかちな方だと社会人になって資金が溜まってから、、と待てない方も多いはずです。
・マンション経営以外の事について視野が狭くなりやすい
程度問題ではありますが、マンション経営の学びに多くの時間を使うということは、他の分野にはあまり時間を割かないということでもあります。
大学生の時期というのは自分のやりたいことを見つけるのにちょうどいい時期でもあるので、
幅広く学ぶことも人生という意味においては重要になってくるはずです。
本当は株式投資の方が向いていたのに、マンション経営のことばかり学んでいてその事に気付かない、という可能性もあります。
社会人になると目の前の仕事に追われて、自分の知らない世界について学ぶ機会が減りがちなので学生の内に色々なことを学んでおいたほうがいいでしょう。
・興味が続かないリスクがある
これは将来のマンション経営のために先ほど紹介した「不動産学部」や「経営学部」に入学した場合に限られますが、在学中にマンション経営に興味がなくなってしまうというリスクもあります。
経営学部だと不動産がメインではないので、リスクは抑えることができますが、不動産学部だとそのリスクもあります。
大学に入るには時間と費用がかかるものなので、そういったリスクも考えて大学を選ぶことが賢明です。
入学前に将来設計が固まっているかどうかによりますが、確実なものがない場合は不動産学部ではなく、経営学部や経済学部などにして自分の興味関心が変わるリスクを抑えることをお勧めいたします。
4. マンション経営はどこで学ぶべきか
マンション経営を大学で学ぶことについて今まで書かせて頂きましたが、そもそも大学以外にも学べる場所はたくさんあります。それぞれの学び方の特徴とどういう方に向いているか列挙していきますのでご参考ください。
■大学で学ぶ
【特徴】
大学で学ぶことの特徴は3章で詳しく書かせて頂きましたので省略いたします。
【どういう人に向いているか】
高校を卒業して大学進学をする方にお勧めです。大学で学ぶ場合は平日がっつり勉強することになるので、社会人には基本的には仕事との両立が難しい場合がほとんどです。
別の観点から言うと、マンション経営に興味がさほどない方にはお勧めしません。4年間勉強するにあたり、興味がないと大変な苦痛になります。将来的にマンションを購入するかどうかに関わらず、マンションに対して興味・関心があれば充実した4年間になるでしょう。
同じ目的で入学した同期と情報交換する、不動産関連のサークルに入るなど、大学ならではのコミュニティーを活かしたい、という方にもお勧めと言えます。
■ネットの情報で学ぶ
【特徴】
インターネットさえあれば学ぶことができるので最も手軽ですぐに始めることができる方法です。本コラムのように弊社も多くの記事やYOUTUBE動画をアップしています。
記事は探せばいくらでも出てきますし、有料の記事もあります。
ここ2017年以降は不動産系のYOUTUBERも増えてきており、個人・企業ともにチャンネル数が増えています。時事ネタはネットの情報を見ることで他の方法よりも一番早く知ることができます。
ただし、ネットの情報は以下のような注意点があります。
・嘘の情報やガセネタも多く、他の人が言っていることや書いていることをそのまま似せて情報発信する方も多く信憑性に欠ける。
・多くの人が同じ情報を見ているので、他の人との差別化は難しい。
・コラムにはありきたりな無難な事しか書いていないことが多く、情報の質が低いことも多い。
・広告目的のステマ記事も多く紛れ込んでいる。
こういった注意点を踏まえた上で、一歩引いて情報を見ることが重要です。マンション経営においてネットの情報を鵜呑みにすることは言語道断です。
【どういう人に向いているか】
全ての人にお勧めな理由が2つあります。
1.最新情報を入手できる
2.簡単に始めることができる
やはり最新情報の入手においてネットに勝るものはありません。毎日みる必要はありませんが定期的に見て、トレンドを追っておくと物件売買の判断に役立ちます。また、スマホかPCさえあれば始めることができるので、スキマ時間などを活用して知識を蓄えることができます。
先ほど記載した注意点に気を付けさえすれば、全ての人にお勧めというよりかはマンション経営に携わる方には必須と言えます。
■書籍で学ぶ
【特徴】
ネットの情報よりもデータの引用元や根拠がしっかり明記されているので信頼性が高いです。また、1つのテーマで何百ページも書かれている本は内容を深く掘り下げて理解することができます。注意点としては書籍もネットの情報と同じで無数にあるので、自分に合った書籍を見つけなければいけないということです。
【どういう人に向いているか】
短期集中で学びたい方やより深い知識を身に付けたい方にお勧めです。一気に何百ページという情報を1冊の本から得る事ができるので、多くの量を早くインプットすることができます。自分のペースで読めるのでまとまった時間に読むと効率的に情報を取り入れられるでしょう。
専門的な深い知識をつけることもできます。例えば「マンション老朽化問題」という本であれば、それについてかなり深堀して知識をつけることができます。大学の講義でも専門的な知識は身に付きますが、書籍であれば自分の知りたい内容を自分のタイミングで早く身に付けることができます。
マンションの運営は管理会社に完全にお任せという方はそこまで専門知識をつける必要はありませんが、マンション経営を何十年とする場合は知っておいて損することはないので、長い目でみれば地道に書籍で学ぶことも重要と言えます。
■セミナーで学ぶ
【特徴】
企業主催のものがほとんどで、講師が資料付きでマンション経営や最新のトレンドについて話してくれます。座って聞いているだけでいいので、身構える必要もありません。
無料のものが多いですが、稀に有料のセミナーもあります。
参加条件として年収額が設定されていることがあり、規定の年収に満たない方は参加できないこともあります。
セミナー後はその場で個別相談をお勧めされたり、後日電話やメール営業などが来ますので、マンションを購入する気がなければきっぱりと断りましょう。会社にもよりますが、相当しつこい営業会社もありますので、押しに弱い方は特に注意したほうがいいでしょう。
【どういう人に向いているか】
マンション経営について初心者の方にお勧めです。セミナーは初心者向けのものが多く、内容は書籍やネットで学ぶことができるものがほとんどです。
ただ、マンション経営をこれから始めることを検討している方にとっては、書籍などよりまずはセミナーで直接話を聞いたほうが、全体像が分かりやすく、これから何をしたらいいのか理解しやすくなります。言い換えると「何が分からないか分からない」状態から抜け出すにはセミナーが効果的です。セミナー後は質問もできますので、疑問点もその場で解決可能です。
■個別相談で学ぶ
【特徴】
弊社もそうですが、不動産会社が無料で個別相談を実施しています。最終的には自社の仲介するマンションを購入してもらうための広告として実施しているケースがほとんどです(弊社は無理な営業はしません^^;)。
マンツーマンでじっくり話ができるので、どんどん質問して疑問を解決できます。一般的には不動産会社の不動産コンサルタントという役職の方が対応してくれますが、やはり人と人なので相性はあります。
相性の良い人とは意気投合して、一緒にゴルフに行ったりするという話もよくありますが、相性が悪いとその人のことを信頼できなくなるので「相性が悪かった」ときっぱり諦めて別の会社に相談するほうがいいでしょう。
【どういう人に向いているか】
マンツーマンでじっくり話したいという方や質問や疑問が事前に決まっていて解決したいという方にお勧めです。
どんな相談でも不動産会社は基本的には無料個別相談を受け付けてくれます。
人と話しながらマンション経営について学びたい方にはお勧めと言えます。既に学びはじめていて、ネットや書籍で情報を見てもよく分からない点が溜まってきた方にもお勧めです。個別相談で一気に質問をして解決してしまいましょう。
逆に目的のない個別相談はお互いにあまり意味のない会話になってしまうのでお勧めしません。なんとなくマンション経営について聞きたい、という感じだとコンサルタントの方も何を話せばいいのか分かりませんし、一方的に話を聞くだけという感じになってしまいます。それであればセミナーにまずは参加して「何が分からないか分からない」状態から抜け出したほうがいいでしょう。