2020年現在、マンション投資の中でも特に新築ワンルームマンション投資が注目を集めています。新型コロナウイルスがなくても人口構造的に毎年人口が減っていく日本の状況の中で、なぜ今になって新築マンションの不動産投資が注目されているのでしょうか。ここでは、新築ワンルームマンション投資が2020年の「今」注目されている理由をわかりやすく具体的にご紹介していきます。
1.人口の減少と反比例して単身世帯数は増加
2.国内人口移動の推移
3.新築マンションの供給数が追いついてない!?
4.特に大阪の新築マンションが人気!?
5.ワンルーム投資はファミリー投資とどこが違う?
6.悪質な業者にご用心
7.まとめ
不動産に携わるお仕事をしていて最近特に感じることがあります。人口自体は少子高齢化の影響もありどんどん減少傾向にあるのが今の日本ですが、それとは反比例するかのように、単身世帯数そのものは増加傾向にあるのです。これはいわゆる「核家族化」が進んでいることや、より自由なライフスタイルを追求する人たちが増えていることが理由となっており、特に進学などの関係で地方から大都市圏に移住する人も年々増加傾向にあります。
まず全体人口の推移ですが総務省が2050年までの人口推移の予測を公開しています。こちらのデータによると2050年までになんと総人口は3300万人減少し、9515万人になると予測されています。
人口推移推計参照:「国土の長期展望」中間とりまとめ
https://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf
これに補足して、最新のこちらのグラフもご覧ください。2005年時点の人口推移推計とほぼ変わらない動きとなっており、人口推移推計の信憑性は高いと思われます。
参照:日本の将来推計人口(平成 29 年推計)
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp29_gaiyou.pdf
若年人口および生産年齢人口は大幅に減少しますが、高齢人口は逆に1,200万人増加し、全体の約40%になると予測されています。高齢人口の人口割合推移についてもグラフで見ていきましょう。
参照:日本の将来推計人口(平成 29 年推計)
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp29_gaiyou.pdf
このように日本全体の人口割合で見ると高齢人口は着実に増加する見込みとなっております。それでは、日本全体の人口割合を年代別に比較してみましょう。
参照:日本の将来推計人口(平成 29 年推計)
http://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp29_gaiyou.pdf
こちらを見ると生産年齢人口が減少している分がほぼそのまま高齢人口の増加になっていることが分かります。生産年齢人口が働いて高齢人口を支えるという構造は成り立たなくなっていることがはっきりと分かります。生産年齢人口を引き上げる政策を取っている政府はそのことが分かっているから生産年齢を上げて、高齢人口を減らしたいのでしょう。
それでは現在の定義でいう65歳以上の高齢人口のうち、どれくらいの方が独身なのか見ていきましょう。
内閣府 平成29年版高齢社会白書(全体版)
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_1.html
上記グラフは高齢人口の家族形態の割合推移を表したものとなります。
2005年以降は変化が少なく安定していますが、独身世帯が少しずつ増えていることが分かります。独身世帯が増えるとワンルームマンションの需要に直結します。
さらに、独身世帯の男女比と今後の推計について見ていきましょう。
内閣府 平成29年版高齢社会白書(全体版)
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_1.html
このように高齢人口の増加に伴い、単身世帯はかなりの勢いで増加しており、今後も増加する見込みにあります。
注目すべきは女性高齢者の単身者が多いということです。女性高齢者向けのワンルームマンションは需要が高いということが分かります。
視点を変えて次に地方と都市圏の人口の移動を見ていきましょう。
三大都市圏及び地方圏の転出入超過数の累計(2000年~2016年)
参照:総務省「住民基本台帳人口移動報告」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc141110.html
上記グラフを見て頂けると分かるように過去16年間で約170万人が地方から都市圏に移住していることが分かります。
特に若年人口の移動が多く、一番大きな理由はより良い仕事探しと言われています。
次に単身世帯数の推移をみていきましょう。
単身世帯数の推移
参照:「国土の長期展望」中間とりまとめ
https://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf
全体の単身世帯数は2035年をピークに緩やかに減少する見込みになっています。
ただし、高齢者単独世帯は2050年まで増え続け、その後も緩やかに増加する可能性があります。
これらのデータをまとめると、都市圏での単身世帯数という数値で見てみると世帯数は年々増加しているということに他ならないわけです。するとどのようなことが起こるかと申しますと、やはり単身世帯数が大都市圏で増えるということはそれだけ「衣食住」の需要が発生するということになります。
大都市圏ですから当然衣類や食については問題はないものの、どうしても住・つまり「住まい」だけは、部屋を借りなければなりません。ここに大きなチャンスがあるというわけです。ファミリータイプのマンションを単身世帯が求める理由は、どこにもありません。つまり、単身世帯が増えているということはそれだけワンルームマンションの需要が高まるということになるのです。
これこそが、2019年のこの時期になってワンルーム投資の人気に再度火がついている理由の1つです。
先ほど三大都市圏及び地方圏の転出入超過数の累計、日本全体の単身世帯数の推移のデータから大都市圏において単身世帯が求めるワンルームマンションの需要が高まると書かせて頂きました。
それではより具体的の見ていくために国内の人口移動の推移について調べて行きましょう。
都市圏でも東京、大阪の違いなども分かってくるはずです。
まずは内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局より公開されているデータを見ていきます。
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局
東京一極集中の動向と要因について
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/senryaku_kensyou/h31-1-28-shiryou4.pdf
このグラフからは1960年代の高度経済成長期にどの都市圏も多くの人口が転入しましたが、その後も継続的に人口が増えているのは首都圏のみということが分かります。
首都圏の人口が減少しているのは1993-1995年のバブル崩壊後の時期となっており、不況になると地方にある実家に帰る人が増加するということも分かります。そのため長期的に人口の推移を考えるには日本の経済状況も俯瞰して見なければいけません。2019年時点では不況とは言われていないものの、貧富の格差は大きくなっており世界的には不況になる可能性があると言われている点を注意しておく必要があるでしょう。
次に興味深いグラフを2つお見せします。
参照:資料4
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/senryaku_kensyou/h31-1-28-shiryou4.pdf
まず1つ目のグラフですが、首都圏への転入者の母数自体は男性のほうが多いのですが、女性のほうが転出する割合は圧倒的に低く、東京から出ない傾向にあります。
そのため首都圏では男性より女性の人口が増える速度の方が速いという事になります。
転入=東京への引越しですから、当然住まいが必要になり、ワンルームマンションの需要が高くなります。
2つ目のグラフは男女の進学率の差ですが、女性の進学率がどんどん上がり今では男性とほぼ同じになっています。女性の東京への転入が増えている大きな要因であると考えられます。
そして女性が働きやすい社会になるための法律も高度経済成長期から現在にかけていくつか整備されてきたため、女性も東京で生活しやすくなり転出者が減ったと考えられます。
人口の推移については知っている方が多いですが、女性のほうが男性より上京してきている数が多いことはあまり知らない方が多いかと思います。賃貸マンションでも女性向けの物件は潜在的に大きな需要があると言えるでしょう。つまり女性向けに特化したマンションは今後、伸びていく市場になりえる可能性があります。
ワンルームの需要が高まっているなら、ワンルームの供給を大都市圏で増やせば良いだけのこと。特に新築ワンルーム投資が注目されたりその需要に対して希少価値のようなものが発生するとは到底思えない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、大都市圏の場合は、新築マンションの供給が追いつかないという事情があるのです。実は、ワンルーム規制あるいはワンルームマンション条例などと呼ばれるものがあり、最近は東京都内各所の各自治体においてワンルームマンションを増やすことについて様々な規制が敷かれています。理由としては様々なものが挙げられますが、自治体からアナウンスされる代表的なものとしては、近隣トラブル防止及び家族世帯向け住居を安定供給するため、などとされています。
つまりこういった規制があることから、東京都内はもちろんのこと大都市圏などでは一般的にワンルームマンションの供給が追いついていない状況というわけなのです。
実際にワンルームマンションが現在どれくらい供給されているか見ていきましょう。
都道府県別の着工戸数(30㎡未満)
参照:https://www.haseko.co.jp/hc/information/upload_files/20190424_1.pdf
2014年から2016年までは急激に増加していますが、2018年までは逆戻りで急激に減少していることが分かります。このデータから規制により供給数が減っていることが顕著に表れていると言えます。
供給が追いつかなければ当然のことですが需要は高まる一方で、それだけ新築マンションの価値はどんどん向上していくというわけです。価値が上がればそれだけ「実入り」も大きくなるのがマンション投資の世界の不問律です。そのため、最近新築ワンルームマンションに対して注目が集まっているというわけです。
これが2019年最新版の情報として新築ワンルームマンションが注目されている二つ目の理由です。
首都圏ではどの程度新築マンションが流通しているのか、という点も気になるかと思いますので以下データをご覧ください。
大臣官房総合政策課 調査員 葭中 孝/村田 亮
中古マンション市場の動向について
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201811/201811k.pdf
こちらのグラフを見て頂けると分かりやすいのですが、分譲マンション着工戸数の低下に伴い、正比例する形で新築マンションの成約戸数が低下しています。中古マンションの契約数はじわじわと増加していますが、市場への流通数を考えると自然と今後も増えていくと思われます。
現在では新築、中古ともにマンションの成約戸数はほぼ同数とお考え頂いて大丈夫ですが、新築マンションはトレンドが変わらない限り、供給数が下がりつつあるということを覚えておきましょう。
首都圏は人口が常に増加傾向とはいうものの首都圏でワンルームマンションを新規に取得しようとすると、以前と比べると多少難易度が上がっているという印象を捨てきれません。特に東京都内の話になりますと激戦区といわれる物件エリアなどもあり、こういった物件取得の段階からかなり苦労をするマンション投資家が多いのも頷けます。
そこで、最近は大阪のワンルームが人気です。大都市圏ではありながら、東京ほどの過密度ではないため、収益性を考慮して大阪にワンルーム物件を購入されるという不動産投資家の方が増えているのです。
特にサラリーマンの方が副業として不動産投資・マンション投資に進出される場合には無論、出来る限り効率よく投資の結果を出したいわけですから、
1.可能な限り利回りの良い物件
2.入居率が安定しているエリア
を選びたくなるものです。
そしてこの条件のどちらも満たしているのが大阪のワンルームマンションといってよいでしょう。
当然のことながら東京の物件はこれらの条件を問題なく満たしますが、なにぶん物件取得の難易度や初期費用などの部分がネックとなることから、大阪を選ぶ人が多いというわけです。
利回りが大阪のほうが良くなりやすい原因ですが、大阪のほうが地価が安いため元々の物件の価格が安くなりやすいからです。
データで見てみましょう。
参照:https://realestate.yahoo.co.jp/magazine/corp_reexbrain/20141105-00000001
東京を100とした場合、大阪は50以下、つまり地価が半分以下という訳です。
そのため、物件価格もお手頃になりやすということになります。
ワンルームマンション投資はお付き合いをするエージェントや不動産会社の実力によってその結果が異なることもあります。
応用力や企画提案力、そして業界のコネクションを持っている不動産会社であれば、東京の物件でもお手頃なものをご用意してそして入居率を安定させるための様々なご提案が可能なケースもあるわけです。
当社ではこのような応用力や企画提案力には自信があります。東京のマンション需要の高さを考えると、物件の取得はなかなか困難ですが、コネクションにも自信がありますので、首都圏の新築ワンルームマンション投資については一度弊社までご相談ください。
ワンルーム投資はファミリー投資とどこが違うのでしょうか?
ワンルーム投資は文字通り単身者向けの物件を用意する投資の方法で、ファミリーマンション投資はいわゆる家族向けの部屋を物件として用意して入居者を募るという投資の手法となります。
どちらもマンション投資であることには変わりありませんが、ワンルームとファミリーではその戦略も、そして入居者の動き方にも特徴があります。そのため根本的に異なるタイプの手法といってよいでしょう。
ワンルーム投資とファミリー投資の違いについては、他の記事でもご紹介をしております。詳細は記事でご確認頂くとして、ここでは簡単にその違いについてご紹介しておきます。
ワンルーム投資の良いところは、その利便性の高さにあります。単身者向けの物件ということになりますので転勤族のサラリーマンはもちろんのこと、学生さんなどが主な客層となります。そのため、その物件で何度も更新を行って「永住」するということはあまり考えられません。
多くの場合は数年単位で、あるいはそれよりも短いスパンで入居者の入れ替わりが考えられるため長年住み続けてもらったことによって部屋の修繕などを定期的に行わなければならないなどの、コストがかかりづらいのも一つ嬉しいポイントです。もちろん入退去時には修繕などが必要なケースもありますが、こちらもそこまで多くの回数にはならないでしょう。
しかも、どちらかというといわゆる狭小物件が多いことから、ワンルーム投資は比較的小規模な予算編成からスタートすることも十分に可能です。そのため、サラリーマンやいわゆる現役世代の方々が、ワンルーム投資に踏み出すというケースが多くなってきているのです。
具体的にワンルームとファミリーでどれくらい価格差があるのか、ですがこちらのサイトを見るとイメージがつくかと思います。
HOME4U https://www.homes.co.jp/mansion/chuko/tokyo/nakano-city/price/
ライフルホームズ https://www.home4u.jp/buy/search/sbMatrixDispArea/3/3/13/disp=1
参照:https://www.home4u.jp/buy/search/sbMatrixDispArea/3/3/13/disp=1
ム投資をお考えであれば是非当社まで一度ご相談ください。このように平米数・エリアで相場を見ることができます。
ワンルームは40㎡以下が多く、ファミリータイプは70~90㎡のマンションが多いのですが、サイトのデータを見ると3000万円前後の価格差があることが分かります。
ご予算に応じて様々な物件をご提案するだけの自信が私どもにはあります。ワンルーム投資をお考えであれば是非当社まで一度ご相談ください。
これに対してファミリーマンションへの投資ですが、どうしても家族向けの物件ということでその広さがある程度必要になり、物件取得費用が少々高くなってしまう傾向にあります。どちらかというと、専業投資家や本腰を入れてマンション投資に取り組んでいる投資家さん向けの投資手法といって良いのではないでしょうか。
このことからも、サラリーマンや現役世代のマンション投資であればワンルーム投資の方が人気です。
また最近は出来る限り収入の柱を増やそうということで、少ない予算から投資を始められる方が増えていることからも現役世代からすれば、マンション投資はワンルームマンションの方に軍配が上がります。
ここまでをまとめると、2019年現在でワンルーム投資が人気な理由としては
・単身世帯数が増加していること
・大都市圏でのワンルームマンション条例の影響があること
・比較的小規模な予算から物件取得が可能なこと
といったものが挙げられます。
この他にも様々な魅力がワンルームマンション投資にはございます。是非一度、Web上には掲載できないものも含めまして、私どもにご説明をさせて頂ければ幸いです。
また、ワンルームマンション需要の増加に伴い、悪質なワンルームマンションの販売業者なども報告が上がっております。
不動産業者にはくれぐれもご注意ください。一部の業者ではありますがお客様に対して不適切な物件の販売を行ったり、強引な勧誘などを行うケースが報告されており、こちらは業界でも大変大きな問題となっております。
少し考えたいから一度帰ってほしい、などとお客様がおっしゃっているにも関わらずすぐに販売員が帰らなかったり、あろうことか大声を出して恫喝するなど、信じられないような行為を行うケースも散見されます。こういった業者とは、くれぐれもお付き合いにならないよう強くお勧めいたします。
もちろん私どものスタッフにはそのような行為をする者は一人もおりませんので、ご安心のうえお問い合わせを頂ければ幸いです。
誠心誠意、そして分かりやすく具体的に、かつ安心して将来のプランを描いて頂けるような、そんなご提案やご説明を心がけております。
マンション投資には一般的にファミリータイプの物件とワンルームタイプの物件への投資がありますが、2019年現在人気があるのはワンルームタイプの物件への投資となります。大都市圏ではワンルームマンションの関係条例などが制定されており、今後ますますワンルームマンションの需要が高まることが予想されます。
東京や大阪はもちろんのこと、他の都市でもワンルームマンションへの需要が高まればますます大都市圏のマンション投資も過熱することが考えられます。チャンスを逃されませんよう、ぜひ一度私どもまでご相談ください。東京の物件であっても、ご予算に応じて適切な物件を「当社なら」ご紹介させていただくことが可能です!