不動産投資の一環としてワンルームマンション投資に着手する人や興味を持つという方も当然いるかと思います。しかし、マンションは購入して投資をしたからといってすぐに安定的に収益が出てくるというわけではありません。当然ですがマンションには人が住んでいるわけで、そのマンションに管理会社が入っているというのが大きなポイントとなります。ここではマンション投資をする際の管理会社との付き合い方についてご紹介していきます。
1. 管理会社とは?
管理会社というのは、マンションの区分所有者、つまりマンションを購入した人から管理費を回収して定期的にマンションの修繕などを行う会社のことです。いわゆる管理人さんの法人版といったところでしょうか。しかし最近はずさんな管理会社が増えていることが問題になりつつあり、不動産投資家の中でも話題となっています。
マンションの販売会社が仲介、その後の管理までしてくれる「一括管理」方式が増えていますが、仲介会社と管理会社が別々になっていることも多々あります。また、投資家としては選ぶ余地がないケースが多いのでうまく付き合っていく必要があります。
2. 管理会社が機能していないケースについて
具体的には区分所有者から徴収しているマンションの管理費を既得権益化してしまい、管理組合の仲間うちで、本来正常に使われるべきマンションの管理費を「ポッケにイン」してしまうというケースが増えているのです。
その上で、マンションの必要な修繕については適当に予算を低く見積もって行い、必要最低限の修繕または必要最低限の基準すら満たさないような状態で修繕を行い、浮いたお金は残ったお金がどこかに消えてしまっている、というのもよくあるケースです。
また、区分所有者が亡くなり相続などが起きている際は連絡先が分からず、管理費の徴収を怠っている会社も増えてきています。そうなると、管理費を徴収することができていないということで修繕費用などもなく、マンションの修繕そのものが行われないというケースもあります。
まともな管理会社であればこの辺りの回収業務もきちんと行なっていますので、区分所有者が亡くなった際にはきちんと相続先を確認して連絡を入れ、遺族から管理費を徴収します。
このように通常の業務を「本来満たされるべき水準を満たした上で」行ってくれるのが通常の管理業者ですが、マンションの管理会社の中でも悪質なところはこれすら行いません。ひどい場合は、管理会社と満足にコミュニケーションが取れないことすらありますので、可能であればマンション投資前には管理会社を確認するべきなのです。
悪質な場合にはマンションの投資家が管理会社に連絡を入れて改善要求を申し入れた際に、威圧的な態度や専門用語を並べ立てるような姿勢でマンション投資家の話をまともに聞かないというケースもありますので注意が必要です。
3. 財務状況の確認方法
それでは、マンション管理会社がまともかどうか確認するのにはどのような方法が取れるのでしょうか?
まず一番言えるのは、財務状況をしっかりチェックしよう、という部分になります。通常の範囲で業務を行っている、いわゆる「クリーンでまともな管理会社」は、マンションの住人や区分所有者からどれくらいの管理費をいつ徴収して、そしていつ、何に、いくら使ったか、というのを資料や帳簿にまとめて残しているものです。
そしてその帳簿や帳面についてはきちんと正当な開示請求があった際に、いつでも開示できるのがまともな管理会社です。これができなければ、資金の流れが不透明ということで、信頼できない管理会社と言わざるを得ないでしょう。
もちろん、投資を検討しているマンションに既に管理会社が入っていて管理会社を避けられないというケースもあります。つまり、物件の条件はとても良いのだけれども、管理会社がまともでない、というケースもあるというわけです。
そういった場合には、管理会社を変えることはできませんのでかなり注意して管理会社とやり取りをしていく必要があります。
ただ、健全な投資や、より着実な投資を望むのであれば、マンションの管理会社がまともな物件から投資先の物件を精査するというのも一つの方法と言って良いのではないでしょうか。管理会社がまともでないと結果的にマンションの修繕や管理が行き届かず、最終的な流れ着く先としては、投資したマンションに入居者が現れず、投資の収益が発生しないということになります。
これでは本末転倒ですので、マンションの立地や家賃の設定などと同じくらいの重要度を持ってマンションの管理会社の精査も力を入れていきたいところです。たかが管理会社、されど管理会社です。
4. まとめ
不動産投資の中でもワンルームマンションへの投資は非常に人気ですが、重要視しなければならない要素の一つにマンションの管理会社というものがあります。管理会社がまともでないと結果的にマンションの健全な運営に繋がらず、入居者離れを引き起こしてしまう可能性があります。こういった事態を避けるためにも、健全な管理会社がきちんと入っているかどうかについては投資前に確認しておくようにしておきたいところです。