新築を買うにも、中古を買うにも自分の買うマンションが築何年まで住めるのか気になりますよね? 今回は築何年まで住めるのかについて解説していきたいと思います。 財務省ではマンションの減価償却が47年と決められていますが、鵜呑みにしてはいけません。 実際にマンションは築何年まで住めるのかを考えるには4つの大きな要素があります。
まずマンションの大きな構成要素であるコンクリートですが、100~数百年と言われています。 もし海岸近くや冬季に融雪剤に触れる場所に建てられている場合は、寿命が100年未満になる場合もあります。 通常の環境下では100年以上と考えればいいでしょう。 参考文献:https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h25/hakusho/h26/html/n1133c10.html
2. 耐震性
1981年に建築基準法が改正され、新耐震基準になりました。 1981年以前に建てられたマンションは耐震強度が十分でない場合もあり、確かめる必要があります。 十分でない場合は、特に築40~50年以上になってくると大型地震で倒壊する恐れもあり、使える状態とはいえません。
3. 定期的な修繕の有無
前回のコラム「マンション運用に掛かる5つのコスト」でマンションの管理会社が修繕積立金を集めて修繕に使っているとお話しました。 きちんとした会社であれば10~20年に一度は大規模修繕が行われますので、築年数が大きくなっても劣化を防ぐことができます。 ただし、50年経っても60年経っても管理されるかは契約内容にもよります。 数十年と考えると管理会社が倒産しないとも限りません。 いざとなれば区分所有者同士で管理していく必要もあるでしょう。
4. 解体、建替えの有無
築50年近くになると必ず解体・建替えの話になります。 解体費用は区分所有者の負担になります。 大きさなどにより様々ですが、1区分で200万円前後掛かります。 また、解体には区分所有者の4/5の同意が必要となり、費用負担を避けたい所有者も多いため合意に至るケースは稀です。 築40年以上のマンションは2019年現在で約70万棟ですが、このうち解体、建替えに至ったのは僅か300棟ほどになります。 日本でマンションが建てられはじめたのが50~60年前からになるので、これからこの問題は大きくなっていくでしょう。 公費(税金)で解体していくという話も少しでており、どうなるか分かりませんが、解体になる場合は、その時点で住むことはできなくなります。